こども(幼児)の先天性上斜視手術①〜発見から手術まで〜

初めに

タイトル通りですが、息子が6歳の時に斜視の手術を受けました。

発見から手術が終わるまでの間、息子より私の方が不安だらけで、ネットの検索魔と化していました。

しかし、検索をしても病院HPの斜視についての説明記事が多く、一般の方の体験談はわずかでした….。

そのわずかな記事を見つけた時は「同じような境遇の人がいた!」という安心感でホッとした記憶があります。

今回は、あの時の私のように悩んでいる方に向けて体験談を記事にすることにしました。

この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。

*この記事はただの体験談です。

斜視の具合やお子さんの体質によって、治療方法や効果は千差万別です。

必ず、自己判断をなさらず病院で医師の診断を受けてください。

2〜3歳頃、少しずれている?と感じ始める。

2歳の後半、あと数ヶ月で3歳になるという頃。

お出かけをしたり、いっぱい歩くなどをして疲れた時に、右目の黒目が上側によっていることがありました。

最初は「気のせいかな?」と感じていましたが、徐々にその頻度は増え、「これって斜視という症状?」と考え始めました。

しかし、常に症状がある訳ではないので、「斜視がある気がする」と誰かに相談しても、その時は信じてもらえませんでした。

3歳時検診と病院で相談

みんなに「気のせいじゃない?気にしすぎじゃない?」と言われ続け、自分自身も「気のせいかな?」と思いながら、時が経ちました。

時が経ち、息子が3歳4ヶ月になった頃、市で行われている3歳児検診の時に、斜視の可能性を相談してみました。

しかし、「斜視の症状がでていないから、わからない。」

「気になるなら眼科に相談してみてください。」との事でした。

その話を息子と仲の良いお友達のママに話していたら、そのお友達も斜視になる時があるので眼科に通っており、今は斜視を治すトレーニングをしている事を聞きました。

トレーニングというワードが気になりネットで調べてみたところ、斜視は出来るだけ早い段階で治療した方が良いという情報を見つけたので、急いで近所の眼科を受診してみることに。

眼科での診断結果は「今は斜視の症状がでてないから、わからない。視力はすごく良いよ。」でした。

しかし今回は、『症状が出ていない=診断出来ない』を検診の時に経験していたので、斜視症状が出てきた時の写真を撮っておいたのです!

写真を見せたところ、「あぁ、これは斜視かもね〜。でも視力も良いし大丈夫でしょう。また何かあったら来て。」と言われて診察が終了しそうになったので、

「斜視って治るんでしょうか?気をつける事とかありますか?」と、疑問に感じていたことを聞いたら、

医師は「何なの?どうしてほしいの?症状でてないし、わからんやん!視力も良いのに何が不満!?何が言いたいの!?」と、声を荒らげて早口で一気に言い放ち、急に機嫌が悪くなったのです。

私は怒られたことに動揺して、自分が悪い事を言ってしまったのだと思い、「いえ、何も無いです。大丈夫です…..。」と答えて、診察が終了しました。

そして私は、「私が気にしすぎなのかな….。そのうち治るのかも?視力も良いみたいやし、様子をみてみよう。」と、斜視について気にしないように決めたのです。

5歳、症状がひどくなる。

5歳(年中)で、あと数ヶ月で年長になるという頃。

相変わらず、ずっと症状がある訳ではなく、疲れた時などに斜視症状が出ていました。

ただ、以前のように気のせいと感じる程度ではなくなり、誰が見てもわかるぐらいに黒目が上を向いていました。

しかし私は「先生は視力が良いから大丈夫って言ってたし、ずっと症状がでてる訳じゃないし、疲れた時とかにたまにでるだけだし……」と、気にしないように努めていました。本当はすごく心配で気になっていたのに。

その時、斜視を治すトレーニングをしていると言っていたお友達が、手術をすることになったのです。

「手術?トレーニングしてたのでは!?」とビックリして、詳しく話を聞いてみると、「斜視になる頻度が増えてきて、物が二重に見えるようになって来たから手術することになった。」との事。

それを聞いて、「まさか、物が二重に見えてたりする?」と息子に聞いてみたら、「眼の前がモヤモヤ(重なってぼやけてる)ってなることあるよ!」ですとー!!??

「息子も手術した方が良いぐらい酷くなってるのかな?これはヤバイ!すぐに眼科に行かなきゃ!」と焦りましたが、前出の眼科の件があったので、どこの眼科に行けば良いものか…..と悩みました。

私は病院で勤めていたので何となく知っているのですが、医師には『○○科』の中にも、専門(得意分野)があるのです。

例えば、内科が『消化器内科』や『循環器内科』とわかれているように、眼科の中でも『弱視』や『緑内障』を得意(専門)とする医師がいれば、『斜視』を専門にしている医師もいます。

きっと、3歳の頃に診てもらった医師は、『斜視』を専門にしている先生ではなかったのでしょう……。

どこに受診したら良いのか迷っている頃、下の娘の1歳半検診がありました。

検診の医師診察の時に、たまたま幼稚園が休みで息子を連れてきていたので、良い病院がないか教えてもらえるかな?と軽い気持ちで聞いてみたら、「物が二重に見える!?それは大変!!すぐに大きい病院受診してみて!!」と、小児眼科がある総合病院への紹介状を書いてくれたのです。

紹介状を書いてくれている時に、同時進行で市の保健師さんが病院の予約を取ってくれました。

受診予約は、一ヶ月後。

余談ですが、この時から私は冒頭で説明した検索魔へと化しました(笑)

心配で不安で、何だかもう、心がグチャグチャな時期でした。

▼▼6歳になる頃の息子の眼▼▼

斜視手術前の息子の目(6歳)

総合病院へ

総合病院では、一般的な視力検査と眼圧検査の後に医師の診察がありました。

医師は、ペンを持って「このペンを見てみて〜」と言いながら、ゆっくりペンをスライドします。

その後すぐに「間歇性上斜視ですね。これは手術適応内です。」と言われました。

しゅ、手術…..!本当に手術適応だとは……!しかもあっさり判明!!

「紹介状にも書いてあったけど、(息子に問いかけるように)ここまでくると物が二重に見えてるでしょ。」

息子は「うん」と言って頷きました。

「あと、まっすぐ座ってても顔が傾いてるでしょ。これは、自然に見え方を調節しているからですよ。たまに症状が出てるんじゃなくて、普段は自然に調節が出来ているけれど、疲れている時とか眠い時に調節が出来なくなって、黒目がずれるんです。」

息子は、そんなに見えにくかったの?気付いてやれなかったなんて…..と、動揺していたら、動揺が医師に伝わったらしく、

「お母さん大丈夫ですよ、本人は何とも思ってないと思いますよ。(息子に向かって)ねぇ?見えにくいとか思ったことないよね?」と息子に尋ねてくれて、

息子はまた、「うん」と言って頷きました。

「手術適応ではありますが、今すぐに手術しなければいけないという話ではないので、大丈夫ですよ。当の本人が気にしていないですしね。メリットもデメリットもありますので、次の診察までに、ご家族で話し合ってください。」と言われました。

ちなみに、「何か気をつける事はありますか?」と確認したところ、

「先天性なので、生まれつきです。何かをしたから斜視になったというわけではないので、気をつける事なんてないです。」と言われました。

幼児の間に手術をするメリットとデメリット

診察時、医師が話してくれたメリットとデメリットです。

(こちらは息子の場合のメリットとデメリットであり、症状や医師によって内容は変わります。必ず、受診して担当医に確認してください。)

【メリット】

・小学校高学年ほどになると、人と違うことを指摘する子がでてきて、本人が嫌な思いをする機会が増えやすくなる。幼児の間に治療すると、しなくても良い嫌な思いをせずに済む。

・自然に視線を合わせられているとはいえ、気付かないうちに体に負担はかかっているので、斜視でない子よりも疲れやすくなり、集中力が下がる事がある。勉強や運動を頑張らなければならないタイミングまでに治療しておくと、余計な負担を減らせる。

・小学校に入ったら、まとまった休みが取りにくくなる。そのため、夏休み・冬休み・春休みは手術予約がいっぱい。就学する前の休みやすい環境の時に手術を受けると、希望したタイミングで手術を受けやすい。

【デメリット】

・成長段階で、再発する可能性がある。

・全身麻酔(12~15歳以降は、局所麻酔で手術可能だそう。)

ゆんたく
まめまめ
ゆんたく まめまめ

ちなみに、斜視の手術は『眼球の手術』ではなく、『眼の周りの筋肉の手術』だそうです!

手術を決意

「全身麻酔か…..怖いな。大丈夫なんかな?」

「本人が大人になって、自分の意思で手術をするか選択できるまで待つ?」

「でも、今は気にしていなくても、今後気になる可能性が高いって言ってたよ。高学年ぐらいから気になりだす可能性も高いって…..。」

「小学生になってから手術するぐらいなら、幼稚園の間の方が良いよね。」

などなど、夫婦で何度も話し合った結果、手術を受けさせる事に決定しました。そして、2ヶ月後の経過観察の診察時に、手術を希望することを伝えました。

しかし、手術が終わるまでは「本当にこれで良かったのかな?」と、何度も不安に…..。

息子も「手術って何?怖いから嫌〜!」→「でも、目を治すために頑張る!」→「やっぱり怖いからやめとこうよー!」→「手術して治るなら頑張る!」と、気持ちが揺れ揺れでした。

そりゃそうですよね。見守る側の大人でも不安なのに、手術を受ける本人が不安な訳がありませんよね😢

長くなりましたので、2話に分けました。

▼▼続きはこちらです▼▼

子ども(幼児)の先天性上斜視手術②〜手術当日とその後〜

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